やまぼうし

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「やまぼうし」は昭和61年から発行している情報誌で、2007年からは季刊誌としてリニューアルされました。オーナー様への情報提供や蔵王山水苑をより身近に感じていただける内容が満載です。

株式会社Nコーポレーション
山水苑日記blog
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山水仲間

メグスリノキの紅葉

大震災に襲われ、大変な一年を過ごした今年も、庭の「メグスリノキ」が、見事な紅葉をみせてくれた。このメグスリノキは、カエデ科の落葉高木で、この広い地球上でなぜか日本の一部にしか群生を作らない希少種である。宮城・山形を北限とし、青森・秋田を除く本州全域と四国、九州北部まで分布する絶滅危惧種であるという。イチョウなどと同じ雌雄異木で、大きなものは高さ10メートルにも及ぶという。葉が三つに分かれていてカエデに似ていることが特徴で、秋には鮮やかに紅葉する。葉の表裏と葉柄に細かい毛が密集し、樹皮には灰色に黒っぽい色が混ざっている。

仙台で眼科医院を開業している自分にとって、このネーミングは極めて魅力的である。眼のサプリメントとして、ルテインの効用は最近よく耳にするが、この完璧なネーミングの和名植物が薬用に用いられた歴史は古く、すでに安土桃山時代に生薬としての活用が始まったと伝えられている。別名「千里眼の木」、「長者の木」などと呼ばれ、この木の樹皮を煎じて、点眼または洗眼に使われていたとされていて、司馬遼太郎の「播磨灘物語」には、戦国時代の名将、黒田官兵衛の祖父が室町末期にメグスリノキを使って「目薬」を作り、黒田家の礎を築くほどの財をなしたと記されており、まさに「長者の木」である。

その「目薬」は、めやに、ただれ目、かすみ目、鳥目、そこひなどの眼病に用いたとの記録が残っており、京都や播磨では「千里先まで見える」と噂になるほど眼病の特効薬として定着した。眼病平癒で有名なお寺では、メグスリノキがふるまわれたり販売されたりしていた。神懸り的な効用も加わった影響か、寺社を中心に、樹皮を煎じた自家製の目薬が 1950年代半ばまで販売されていたと言われている。江戸時代になると、その効用はさらに広がり、「目だけではなく、二日酔いにも効く」と言われるようになり、肝臓にも効く薬であると評価され、さらに珍重されるようになった。

さて、目にも肝臓にも効くメグスリノキの薬用成分とは一体どのようなものなのだろうか。1960年代に星薬科大学、伊澤一男教授は薬用植物の採集中にこの木の存在を知り、はじめて成分調査を行った。メグスリノキの樹皮や葉に含まれる「ロドデンドロール」は解毒作用を有し、肝機能を冗進させることが示された。煎じて飲んだときの苦みは、この成分によるものである。1986年にはマウスを使った動物実験から、この植物の樹皮成分に肝臓障害の予防効果があることが示され、この植物の知名度が上昇した。その他、有機物質として含まれるフラボノイドは利尿効果を高め、葉に含まれるβ-アミリンやフラボノール配糖体は動脈硬化に効果が期待されるという。

今や、ルテインやブルーベリー、DHAにメグスリノキの抽出物を加えたものが製品化され、ネット上でも驚くほど数多くの関連製品が販売されている。他県では、広大な敷地にメグスリノキを植栽し、原材料として企業に販売している会社も盛業のようである。造園業の方に訪ねると、蔵王町の一帯がメグスリノキの植生に適していることが分かった。蔵王高原の中に土地を買い、メグスリノキを繁殖させ、加工して販売し、「一儲け」できないものかという考えが湧いてくるのも無理のないことであろう。商品の効能書に「ただれ目」、「流行目」、「ものもらい」などの抗菌作用を期待する疾患だけでなく、「老眼」や「白内障」にまで有効と記載されているものまである。しかし、残念ながら、現時点では、これが明らかに有効であるとする科学的エビデンスは示されていない。今後の東洋医学的研究の進歩から、医学・薬学的にエビデンスのある成果が得られることを期待しつつ、これからも蔵王山水苑の庭のメグスリノキの紅葉を楽しみたいと思う。

いぶきの丘 No.C-183 山口 克弘
蔵王。歴史の郷へございん

青麻山は、山水苑さんのすぐ南にある丸みを帯びた柔和な印象の山です。標高は799.9m。測った人に「10センチくらいおまけしてよ・・・」とか、青麻山に「なんであとちょっと背伸びしなかったの?」と言ってやりたくなります。1,700m級の峰々が連なる蔵王に比べ、ちょっと見劣りするかもしれません。今回はそんな青麻山にスポットを当ててみましょう。

青麻山は約180万年前にできた火山です。約100万年前から現代に至る断続的な火山活動で作られた蔵王連峰よりはるかに古い山で、丸っこいのも長い年月の地形浸食作用によるものです。年を重ねるごとに柔和になっていくとは、何やら人生についての教えを受けているようですね。

古来、青麻山は『大刈田山』と呼ばれていました。刈田といえば蔵王の刈田岳のことなので不思議な感じがしますが、一説にはかつて山頂に刈田嶺の神様をまつるお宮があったことに由来するとも言われています。このお宮は今から500年ほど昔に青麻山東麓の街道筋へと移されました。宮地区の刈田嶺神社がそれです。

また、今から1300年ほど昔に修験道が伝えられると、青麻山東麓に願行寺という寺院が開かれて蔵王修験の本拠地となりました。修行の際、山伏たちは最初に青麻山に登り、そこから南に下って白石・七ヶ宿方面から蔵王に登ったのだそうです。やがて願行寺は廃寺となりましたが、青麻山東麓には今も『願行寺』『下別当』『八宮(白石市内)』など蔵王修験にまつわる地名が伝わっています。

蔵王は古くから信仰の山として崇められてきました。しかしこうして見ると、蔵王信仰の歴史の中で青麻山がとても大きな役割を果たしていたことがわかります。映画に例えれば準主役、いぶし銀のバイプレイヤーといったところでしょう。青麻山は、私たちの地域を語るのに欠かせない山なのです。

執筆者 佐藤 洋一氏(蔵王町教育委員会)
青麻山

〔青麻山〕所在地:蔵王町南部
行き方: 宮地区などから登山で山頂へ

 
みんなの声
Q露天風呂の温度が温い日があるようです。
A昨年の11月より、露天風呂の脱衣所入口に温泉温度測定表を掲示しました。毎朝、巡回時に露天風呂の温度と脱衣所・浴場を点検し確認表に記載しています。温泉の湯加減につきましては、季節によっても多少変動しますが、一定温度管理に務めたいと思います。
Q犬の散歩はマナーを守ってほしい。
A犬のフンの始末やリード付けは飼い主の最低限のマナーです。責任を持って対処して下さい。
みんなが気持ち良い環境の中で暮らせます様に、袋を持たない方や放し飼い・リードを持たない方には、お互いお声掛けくださいます様お願い致します。
Q入れ歯を台所の排水溝へ落としてしまい困っている。
A一人でご利用のTさまよりお電話をいただき、すぐに駆けつけて取り出すことができました。
お困りごとひとつひとつのお役立ちで、頼りにしてくださるお客様をたくさん増やしていきたいと思います。
オーナー様ご協力ありがとうございます!!

東日本大震災の被災者の方への別荘提供につきましては、ご協力をいただきまして大変有難うございます。
皆様の温かい支援でたくさんの方が宮城蔵王へ避難する事ができました。

長期・短期での貸し出し、特に被災直後は行き場のない方たちを受け入れて頂きたくさんのオーナー様に助けていただきました。
また、被災者の方にとって大切な家族であるペットの受け入れをして頂きありがとうございます。今では大変ながらもなんとか安定した生活を送っていらっしゃいます。

12月末で受入申込の締め切りとなりましたので、みなさまへの感謝を込めましてご報告させて頂きます。

・お問い合わせ件数 130件以上
・ご提供頂いた別荘 43棟
・入居世帯(者・ペット) 50世帯(213人・14匹)【みやぎ蔵王別荘協議会資料より】
 

管理事務所からのお知らせとお願い

笑顔があふれる一年になりますように

激動の年になった2011年を無事過ごすことができ、こうして皆様に新年のご挨拶ができますことを管理事務所職員一同心より嬉しく思っております。昨年の東日本大震災以降、無我夢中で過ごしてまいりました。そしてオーナー様やご関係者の方々には言い尽くせないほどのご協力とご理解をいただき何とか平素の蔵王山水苑に復旧することができました。そして皆様と触れ合いながら働けることの喜びをかみ締めております。改めましてこの場をお借りして心より感謝を申し上げます。

昨年の記憶と教訓を忘れることなく新たに始まる年を、
「天に昇る竜のように」より一層飛躍の年にしたいと考えて おります。
2012年がオーナー様始め、ご関係者の方々にとって良い年になりますようにお祈りいたしますと共に、よりレベルの高い「蔵王山水苑」を目指し管理事務所職員一同、努力精進してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

せせらぎの里「風と光のやすらぎシリーズ」

3月に「せせらぎの里」において「風と光のやすらぎシリーズ」の見学会を開催します。お陰様をもちまして「風と光のやすらぎシリーズ」は4棟の実績をいただきました。第2の人生を温泉に浸かりながら自然の中で優雅に過ごす事を希望する方は必見です。老後も安心して生活できる工夫が随所に施された「安心住宅」をぜひご見学にお越し下さい!

 

ゲート入退去時のリモコン操作・減速にご協力ください!!

正面出入口の自動ゲートは、苑外に出る時にもリモコン操作が必要です。白線で車を停止してリモコン操作にてゲートを開けて頂きますようお願い致します。また、セキュリティー確保の為、蔵王山水苑入り口にカメラを新たに新設し24時間体制で録画するようになりました。今後も苑内の安心安全に努めて参りますので、ご理解ご協力をよろしくお願い致します。

駐車場確保にご協力ください!!

路上駐車や無断駐車している車輛が目立ちます。通行の際や冬期中除雪作業の妨げになり、とても危険です。敷地内に必要台数分の駐車場を確保していただけます様、駐車スペースの拡張にご協力ください。なお、出来ない場合は管理事務所へご相談ください。

除雪の際にはご協力ください!!

雪の季節になり、これからは除雪が必要になります。除雪の際には、オーナー様宅に各々設置されている「スコップ」を、巻き込み、破損するおそれがあります。なお、管理事務所では破損による保証は一切行いませんのでご了承下さい。

又、除雪によりオーナー様宅の敷地内に雪が入りますが、苑内道路の安全確保の為の除雪作業にご理解とご協力の程宜しくお願い致します。

 

アナログ放送は3月までお急ぎください!!

アナログ放送は、2012年(平成24年)3月31日に終了します。切り替わり間際ですので、デジタル放送への移行をよろしくお願いします。詳しいことは管理事務所にご相談ください。

お問い合わせ

蔵王山水苑管理事務所

〒989-0916 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字小妻坂 75-31
TEL.0224-34-2341 FAX.0224-34-2869
E-mail.contact@zao-sansuien.jp

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〒161-0033 東京都新宿区下落合3-22-15
TEL.(03)3954-0753