やまぼうし

やまぼうし

「やまぼうし」は昭和61年から発行している情報誌で、2007年からは季刊誌としてリニューアルされました。オーナー様への情報提供や蔵王山水苑をより身近に感じていただける内容が満載です。

株式会社Nコーポレーション
山水苑日記blog
蔵王山水苑の最新情報をお届けします

やまぼうし通信
2016 SPRING Vol.95

表紙 「蔵王町円田地区の桃の木の花」
桃の花は「蔵王町」の町花であり4月中旬頃開花

山水仲間「最高の環境」

僕は生まれも育ちも山水苑。今年で15年目です。

父と母が蔵王の自然に惹かれ、18年前に仙台から引っ越して来たそうです。

僕は自転車競技を小学生からしていて、蔵王の様々なところを走っています。そのため、蔵王の自然に触れる機会が多くあります。

せせらぎの音、木の葉のさえずり、動物たちの声、ここには都会では考えられないものが沢山あります。これまで暮らした場所がずっと蔵王なため、この環境が当たり前だと思っていた時期がありました。ですが成長して改めてこの蔵王、山水苑が素晴らしい場所であることを理解しました。自転車レースなどの遠征で他県に行くことが多々ありますが、ここにかなうところはそうそうありません。

また、オンロードだけでなくオフロードも最高です。数々の林道や山道も走り放題(野生動物には気をつけて!)自転車競技にこれ以上の環境はありません。

5月には蔵王エコーラインでのヒルクライムがあります。火山の影響で去年は開催できませんでしたが、今年は復活します。地元ということもあり、負けられないですね!コースを走り尽くして大会に挑みます。

この最高の環境に、それを作ってくれた両親に感謝し、いつか自分もそうなれるよう努力していきます。

今後もこの蔵王で成長し続け、山水苑から世界へ羽ばたいていきます!

いこいの森No.308 柳澤創

みんなの声

苑内走行速度30km厳守

苑内十箇所に30km制限速度の看板を設置しました。

安全運転を心掛けゲート前を通過する場合は停止線で一旦停止してから入苑・退苑して下さい。工事をする業社様につきましては、元請業者名・施主名・工事内容を記入の上で「入苑許可書」を発行しており制限速度を守って頂くよう声掛けをしております。

ペットの散歩マナー

苑内では、ペットの散歩について、多くの苦情がよせられております。ペットを散歩される場合にはリードを付けスコップだけではなくエチケット袋を持つなどご協力をお願い致します。苑内は犬が好きな方だけではありません。マナーを守ったペットライフを楽しみましょう。マナー違反の方を見掛けた場合は管理事務所で注意させて頂く場合がございます。

禁煙マナーについて

「喫煙者」と「嫌煙者」が共に苑内で、気持ち良く過ごせる環境作りを目指しております。

喫煙者の方は、タバコのポイ捨て・歩きタバコはご遠慮願います。ご理解とご協力お願い致します。

「はらから蔵王塾」開所記念講演会

去る4月1日(金)、蔵王山水苑内のはらから蔵王塾(旧みやぎ生協保養所シェ・モア)を会場に、薬に頼らず免疫力を高める方法を提喝し全国的に注目を集めている大谷憲講師をお迎えし、障害者カレッジ「はらから蔵王塾」の開所記念講演会が開催されました。

苑内のオーナー様はじめ皆様にご来場いただき盛会のうち無事に終えることが出来ました。会に参加して「とても参考になった」などのうれしい感想も沢山いただき、充実した講演会となりました。

はらから蔵王塾が開所します

知的障害者を農業と介護の分野に絞って働き手として育て社会に送る障害者カレッジ「はらから蔵王塾」が4月5日に開所します。はらから蔵王塾は2011年に閉鎖された旧みやぎ生協保養所シェ・モアを活用し校舎となります。

植物いろいろ

この度、4月と5月の山水苑主催の植物観察会を担当することになった三島木です。山水苑内に住んでいますのでよろしくお願いいたします。長年高山植物などの追っかけをやっています。最近では仙南地域や蔵王山などの身近な植物の写真を撮っています。

どんな植物でも輝く時期が一年に何度かあります。新緑、紅葉の時期も輝きますが、何といっても開花時が一番輝きます。その種特有の様々の色や形、中にはよい匂いを出すのもあり、実に様々で感激します。これらのきれいな花をつける植物は虫媒花といって虫によって花粉が運ばれ受粉が行われます。そのため、虫を呼び寄せるため花の形、色、匂いなど様々に発達したもので、いわば虫を引き付ける手練手管を磨いた植物といえます。一方で、風によって花粉が飛ばされて受粉が行われる植物があります。これを風媒花といいます。風媒花は「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」式に大量の花粉を飛ばして受粉は風まかせの他人事のような方法を取るもので、花は目立つ必要が無く、匂いの必要もない極めて地味な花を付けるイネ科、カヤツリグサ科、カバノキ科、キク科の一部などです。


キクザキイチゲ

スギやマツなどの針葉樹も風媒花です。スギ花粉症の基になるスギはどうして大量に植えられたのでしょうか。それは第二次大戦後からで、我が国は敗戦により海外の植民地と領土の樺太や千島列島を失いました。樺太・千島には針葉樹の木材資源が大量にありましたが、それを失ったため国内で木材資源を確保する必要性に迫られ、拡大造林政策がとられ成長の早いスギが大量に植えられました。それに従来、燃料や刈敷(田畑に入れる植物肥料)を取っていた入会地が燃料革命や肥料産業の発展により必要性が薄れ、入会地を分割したり村有地にしたりしてスギの造林が長年行われてきました。その結果、今や森林の18%(人工林の40%)ほどがスギ林となり、スギ花粉症の発症者は国民の25%といわれるほどの国民病になってしまいました。しかし、スギのために弁護しますと、スギ花粉症は昭和四十年代から目立ってきましたが、スギの多い農山村地域では発症者が少なく、都市部の国道などの交通量の多い地域に集中していることが不思議なこととされていました。研究の結果、ディーゼルエンジンから出る廃棄物中の微粒子とスギ花粉が一緒に体内に取り込まれるとスギ花粉の抗体が数倍もできやすいことが確認されています。スギだけが悪者ではなかったのです。

植物の実も輝きの一つです。草の中で青く輝くジャノヒゲの実は宝石のようです。サワフタギの青い実も初めての方は感心します。サワフタギには別名ルリミノウシコロシがありルリミは瑠璃実ですがウシコロシは牛殺しでしょうか。同じく瑠璃色のクサギの実があります。その他茶色から赤に変わるマイヅルソウ、緑〜赤〜黒と変化するオオカメノキ、こけしの材料で黒く熟すミズキの実は熊も好きで枝を折って熊棚を作ったりします。葉の落ちたブナ林などでは枝が大きな鳥の巣状になったヤドリギが目立ちます。黄色やオレンジの実は渡り鳥のレンジャク類によって食べられ分布を広げるといわれています。


イイギリ

山水苑前の県道の下流側セブンイレブン前の信号を右折した道路(コスモスライン)が昨年開通しました。落葉樹の葉の落ちたころそこを通っているとまっすぐな木で枝を横に大きく広げ赤い実を付けたイイギリがあちらこちらに見られます。写真を撮ろうとしても樹高が高いので低倍率のカメラではなかなか良い写真が撮れませんでした。ところが今年一月の大雪の後、青麻山の麓を巻いて北原尾に抜ける林道青麻山線をクロカンスキーで滑っていると林道の谷側斜面に実をつけたイイギリがあるではないですか。儲けた!という感じで写真を撮りました。また、コスモスラインには目の前でオオバアサガラの白い花を見るポイントもあります。当たり前ですが、見ようという意識を持っていると色々のものが見えますが、意識を持って見ないと何も見えないですね。

春の語源は色々ありますが木の芽が膨らんで今にも芽が開きそうな「張る」がぴったりきます。植物の中に春植物や早春植物と呼ばれる一群の植物があります。英語ではスプリングエフェメラルと言われ、落葉広葉樹林内で木々の葉が開く前に芽を出し、花をつけ、種を付け、その後の長い休眠に入る植物で、代表的なのはカタクリ、フクジュソウ、エンゴサク類、エンレイソウやイチリンソウの仲間などで、春の野山を彩る花々です。今度の4月、5月の観察会では、スプリングエフェメラルやスミレ類、ネコノメソウ類、ウラシマソウなどが中心になります。また五月は夏の渡り鳥が南の国から渡ってきておりますので、すばらしいさえずりや美しい姿が見られるかもしれません。

最後に観察会についてのお願いがあります。日本の山野から在来種の植物の種数が減っています。絶滅しそうな種類も増加してレッドデータとして絶滅危惧種などが国や県で発表されています。開発による絶滅の危惧もありますが、山から採ってきて自分の庭に植える植物愛好家が多いためラン科等の美しい花はなくなってきています。観察会ではレッドデータ植物を紹介するときもあります。観察会の後で貴重な植部が無くなった例もあります。手では採らないで写真を撮っていただきたいものです。

三島木進

住宅用火災報知器を設置しましょう!

住宅用火災警報器、消火器設置のご案内

現在、新築住宅には火災警報器等の設置が義務付けられていますが、既存住宅にも同様の設置義務があるのをご存知でしたか?個別の依頼を受けお邪魔させていただく機会も多いのですが、未設置の建物も多く見受けられます。

「備えあれば憂いなし」 お気軽に管理事務所へお問い合わせください。


総務省消防庁予防課ホームページより

植物観察会


イザンスミレ

今回、みやぎガイド協会会長・宮城蔵王植物の会幹事の三島木進氏のご協力で蔵王の自然にふれると題しまして蔵王の植物と出会う新体験を企画いたしました。

どうぞご参加いただきます様おまちしております。


ニッコウネコノメ

第1回目

春の植物観察会in林道青麻山線

4月10日(日)10時〜12時

管理事務所集合9:45

※小雨決行・雨天中止

【対 象】 小学生以上

【服 装】 動きやすい服装と靴

【参加費】 無料

第2回目

青麻山に咲く花畑鑑賞会

5月1日(日)9:30〜11:30管理事務所集合9:15

※雨天の場合 5月3日(火)祝日

【定 員】 10名

【参加費】 無料

【お申込み&お問合わせ】

TEL 0224-34-2341

苑内の植樹

今年は山水大橋を渡り、ヤマボウシ通りの斜面に仙台萩赤35本、白35本、合計70本程の植樹を計画しております。昨年「あじさい」を10本「やまぶき」を30本オーナー様と一緒に植樹致しました。

山水大橋を渡りやまぼうし通りに4月〜5月は黄色のやまぶき、6月〜7月はピンク、青、白・・・たくさんの色があるあじさい、7月〜10月には仙台萩の植樹で、四季の移り変わりによって様々な景観が楽しめるエリアにしたいと思っておりますので、是非オーナー様にもご参加いただきたくご案内申し上げます。ご協力の程宜しくお願い致します。

【日時】 6月12日(日) 10時〜12時

管理事務所集合9:45

蔵王山水苑では森林環境保全活動に積極的に取り組んでいます。

伐採・間伐の行ったエリアへの植栽やどんぐりの実生苗を植える森づくり、10年後・20年後この素晴らしい環境をずっと守っていけるように、今後もこの活動を継続してまいります。

植樹をお手伝い頂いたオーナー様に苗木をプレゼント致します。

もみじを植樹しました

ゲート前のシンボルツリーだった松が、松くい虫の被害の為、伐採をしました。長年山水苑を見守ってきた松でしたが大変残念です。

跡地には山もみじ(推定樹齢約百年)を植樹しました。もみじは見る角度によっても様々の表現を見せる堂々とした大木です。大事に育て山水苑の新たなシンボルツリーとして管理をしていきたいと思っています。

松くい虫の被害が増えています。

蔵王山水苑のシンボルツリー松の木も松くい虫の被害でやむを得ず伐採にいたりました。苑内のオーナー様の私有地に付きましても松の木がある方が多く居られますので、是非この機会に松の木の無料診断を受けて見ては如何でしょうか?

編集後記

2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災から節目となる五年目を迎えました。マグニチュード(M)9.0の未曾有の地震が引き起こした大きな被害や事故を忘れないために、いざという時に備えての意識と行動を今一度考えなくてはいけないと思います。

(渡辺)

お問い合わせ

蔵王山水苑管理事務所

〒989-0916 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字小妻坂 75-31
TEL.0224-34-2341 FAX.0224-34-2869
E-mail.contact@zao-sansuien.jp

(株)Nコーポレーション

〒161-0033 東京都新宿区下落合3-22-15
TEL.(03)3954-0753