毒キノコ カエンタケ

今苑内は秋の味覚で溢れておりますが、その中には猛毒のキノコも含まれてます。
巡回の時に見つけたカエンタケを紹介致します。
カエンタケの名前は、形の特徴から名づけられた
写真の通り、赤く枝分かれした子実体が炎にように見えることから「カエンタケ」と名づけられました。大きさは、3cmから10cm程度で大きく成長するとサンゴや手を広げた様な形にもみえます。
カエンタケは、梅雨の時期から秋にかけてブナ、コナラなどナラ類などの広葉樹林でみることができる毒キノコです。立ち枯れ木の周囲にカエンタケが発生する場合、子実体の基部は、地中に走る樹木の枯れた太い根につながっています。カエンタケは、腐朽した木材を栄養源とするのではなく、木材の中に生息している他の菌の菌糸から栄養を得ていると言われています
カエンタケに含まれる有毒成分と症状
カエンタケの有毒成分は、トリコテセン類(ロリジンE、ベルカリンJ(ムコノマイシンB)、サトラトキシンHおよびそのエステル類の計6種類が検出されており特に注意が必要な毒キノコの1つです。カエンタケの有毒成分は、非常に毒性が強いのが特徴です。誤ってカエンタケを食べると概ね30分程度で、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器系の症状があらわれ、さらに症状は悪化し悪寒、頭痛、手足の痺れ、喉の渇きなどの神経症状もあらわれます。そして、肝臓、腎臓、呼吸器、循環器、脳細胞にもダメージを与え最悪の場合死に至ることもあります。また、カエンタケは、食べなくても触れただけでも皮膚炎を引き起こしますので触らない様にしましょう。
山水苑日記 | 2016.09.24 15:11
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