手倉森山展望台

向山・手倉森山展望台(蔵王町

向山に、むかし、村人が神様の木と大切にしていたブナの大木がありました。
一里四方に伸びた枝のせいで、作物が育たないことに困った村人が、ある夏の晩、寄り合いをし、その大木を伐り倒すことになりました。
いよいよ、伐り倒す日、石みたいに固い木の幹は、やっと削っても、すぐに元通りになってしまいました。次の日、木っ端はくっつくことができなくなり、さすがのブナの大木も大きな音を立てて倒れました。その時、ブナから、頭に角を生やし、青い目を光らせ、真っ赤に口の裂けた化け物が、大きな羽根を広げて舞い上がり、東の空へ飛んで行きました。ブナの大木の跡には、いつの頃からかほこらが祀られるようになり、それがブナ堂さんとなっています。

「サツキ」管理事務所前にて
山水苑日記 | 2012.06.14 11:42 | コメント(0)
蔵王山水苑のホームへ
情報誌「やまぼうし」