なぜか東北に魅せられて

第7話その6

昨年、観光庁が出来、国も「観光は今後重要な産業になる」と云っている。観光が東北が抱える諸問題の解決の糸口になるかもしれない。
昔から暇夷クマソの土地として歴史的には忘れられ、あるいは東国から攻められ支配されて片隅に追いやられてきた。
そういう地域が観光で注目され、住民自身の歴史に目覚めると、それらの人達にプライドが生まれる。「今まで分からなかったが、自分達には文化、歴史があったのだ。それも輝かしい」と気づき誇りが持てるようになる。それにより個々人の意識が高まり、さらに観光客が来る事によって経済も潤う。
土地に対して愛情が生まれてくるはず。
若い頃東京に対しての憧れから都会に行き、そこでつちかった経験から逆に今度は、それらを地元に引き入れる努力をする喜びというものが出てくるのではないか。

時代の変化と共に旅人の様子も変わって来たようだ。JRも今や「DC」に代表されるように行先を特定した宣伝をしている。
「そうだ京都に行こう」一昔前(バブル時代)は「DJ」のキャンペーンで「猫も杓子も何でもかんでもどこでもいいから旅をしよう」旅も出来なければ中流にあらず的な風潮があった。
今は心の豊かさを求める時代となりライフスタイルも個々、変わり、自然志向が生まれ単なる観光から自然や人間にふれ自分を見直す時間の費しに変わった。
RE(改め)の時代とでも云うのか・・・。
どうぞこの機に東北にお出になり「名湯」でゆっくり長湯を楽しみ非日常的な感覚と「湯治文化」を思う存分味わって欲しい。
又、東北を歩く時にはその土地に刻まれたものを読み取り、地元の人々の事に耳を傾けて欲しい。
もしご希望であればナビゲーターとしてご協力も惜しまない。
新しい自分発見のきっかけになればなお結構。

以上大変長かったが「なぜか東北に魅せられて」は終わりとします。
ありがとうございました。
山水苑日記 | 2009.09.02 10:30
蔵王山水苑のホームへ
情報誌「やまぼうし」