蔵王権現

おはようございます!今朝の蔵王はウッスラと霞がかかっていますが、晴れています。気温も暖かく、日中は12℃まで気温が上がるという予報も出ております。
従って私の机から見える蔵王連峰も霞がかかって、その姿がより幻想的に見えます。さて、本日はその幻想的な響きのある「蔵王」の語源についてのことを記事にしてみます。
この蔵王山水苑の位置する宮城県蔵王町は山形県と共に蔵王連峰の麓に位置しています。そしてこの蔵王連峰は日本百名山にも指定され、その名前は、知らない人がいないほど有名ですよね。
そしてこの蔵王連峰は古くから山岳信仰の対象になっており、平安時代中頃には「空海」の両部神道を唱える修験者が修行するようになったと伝えられています。この時現在の奈良県吉野にある金峰山寺本堂(蔵王堂)の本尊である蔵王権現を勧請してもらい、現在蔵王山頂にある刈田峰神社と、麓の刈田峰神社に併置したところから、その名前の由来になっていると言うことです。
ところで、ここまで聞いているとなぜ蔵王と呼ばれるようになったのかは、分かって頂けたと思います。では「蔵王権現」とはなに?という疑問が残りますよね!はいこちらも少し調べてみました。
蔵王権現とは日本仏教における、信仰対象の一つです。これはインドに起源を持たない日本独特の仏で、先ほど出てきた奈良県吉野の金峰山寺本堂(蔵王堂)の本尊として知られているようです。この蔵王権現の発祥には諸説あって、最近有力な説としては今から遥かに遡り初代天皇の神武天皇によって滅ぼされた大和の王「ナガスネ彦」が殺され、その兄の「アビ彦」が東北に逃れ連合体として東北王朝を築き、「ナガスネ彦」を祀ったのが蔵王権現の発祥とされる説のようです。
結論としては、この長い歴史の中で受け継がれ、現在に至る蔵王権現、これが蔵王山の語源になったのでしょう。しかし蔵王連峰が生まれたのは、我々人類の歴史の遥か以前なのはもちろんです。蔵王の名で親しまれるこの山々について歴史を調べながら、思いを馳せるのもいいのかもしれませんね。
(苑内いぶきの丘から見る蔵王連峰)
山水苑日記 | 2008.03.13 10:18
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情報誌「やまぼうし」